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<書籍案内>憑きますか?憑かれますか?(加筆修正) [メグリカワ書房]

はいはい。




突然現れては、オススメ本をふらりと紹介していくメグリカワ書房。

本日も臨時開店でゴザイマス





またまた学生時代のハナシデスが。

法学部に通いながらも、一番興味があって且つ心に残っているのは文化人類学でした。
てか、そもそも文化や民俗学とか好きなんデスよねぇ。

どういう心理状態から文化や風習が生まれるのか…
フィールドワークとかやってみたかったなぁ。

ちなみに、先程までワタクシが読んでいたのは釋迢空『死者の書』だったりー


今でも通えるモノなら学校に通って、学びたいデス。


というコトで、今回ご紹介するのはこちらのお品



著: 三津田 信三

『厭魅(まじもの)の如き憑くもの』

出版社: 原書房(単行本版)、講談社文庫




ちなみに文庫版だとこんな絵面。




前回に引き続き、装丁がいいデスな。

不気味エロスな感じが凄くいい(←変態に非ず)



<あらすじ>

因習と俗信で埋め尽くされた神々櫛村(かがくしむら)。
ここには憑き物筋でありながら巫女と憑座(よりまし)の役割をもつ谺呀治(かがち)家と、非憑き物筋の神櫛家が対立していた。
ここで山神様として至るところでまつられているのが「カカシ様」であるが、同時に最も恐れられている厭魅(まじもの)も同じ姿をしているという。
戦争も終わった昭和のある年、この山村で不可解な連続殺人事件が発生する。
殺された人はみな、「カカシ様」の様に蓑笠の衣装をつけ、口に異物を押し込まれていた…



民俗学にホラーをたして推理小説をかけるとこんな感じになりますよ、ってのの見本。


意外と最近このテイストの小説は多いんデスが、ここまで精密に構築している作家はいないなー。

大概は単なる蘊蓄に自説を入れてみたりね、そんなもんなんデスよ。


でも、この方はちゃんと、話の中でしっかり『ムラの構造』を創りあげている。

そのコトにただただ感嘆!

勿論、しっかり背筋は寒くナリマスのでご安心を(闇笑)





たまには、怪奇なお品もご紹介するメグリカワ書房。
またのご来店をお待ちしてオリマス。
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コメント 4

ヒサ

表紙が恐いです((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

でもちょっとエロイ感じに惹かれもします(笑)

タイトルから京極夏彦さんの小説を思い出したのですけど、
作風は全然違うんですかね・・・
by ヒサ (2010-06-19 23:26) 

MEG

ヒサさん

表紙は色っぽいなぁ[複数のハート]と思うんデスが
恐いデスか?
確かに、関わったら寿命が縮みそうなタイプデスけどねー(笑)
京極さんとはまた違った趣きがあって面白いデスよ。
特にホラーの部分は最高デス(闇笑)
by MEG (2010-06-20 03:15) 

ひね

横溝さん的な匂いを感じますな
by ひね (2010-06-27 20:36) 

MEG

ひねさん

金田一っぽいけれど、もうちょい民俗学的蘊蓄が出てきますねぇ。
蘊蓄大好き[ハート]
by MEG (2010-06-29 23:18) 

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