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気づけば読書三昧 [メグリカワ書房]

正月休みはたまった本を読了するいい機会デス。

チウ訳で、古野まほろのリニューアル版『天帝のはしたなき果実』を。
幻冬舎に移っただけじゃないぞ。
でも、やっぱり清涼院流水の『コズミック』に似てるよなーって思うのは内緒。

現在は、ずっとあたため続けている(勿体無くて読めないともいう)有栖川有栖の『女王国の城』にとうとう手を伸ばしてしまったり。
江神さんの方が好・き・な・ん・で・す!(瀬尾みたいになってしまった)

…でも、江神さん、62年生まれ。
マリアですら69年生まれ。
時代を感じるなぁ。
ふむ。
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時間はなくとも [メグリカワ書房]

店主がどこかへ失踪(逃亡?)している為、今回はワタクシが最近読んだ本を羅列してみたり~

ワタクシ超絶忙しく休みが取れなくて、なかなかゆっくり読んでいる時間はないのデスが、ちまちまと読破してオリマスよ。



中村航 『僕の好きな人が、よく眠れますように』(角川文庫)
中村航 『絶対、最強の恋のうた』(小学館文庫)

普段恋愛小説は読まないんデスが。
この二冊に共通して出てくる『木戸さん』がかなりツボでして。
本題よりも、木戸さんの登場シーンしか覚えてません[たらーっ(汗)]
何故か、細美さんを連想させるんだよなぁ。誰か、そう思いません?



帚木蓬生 『インターセックス』 (集英社文庫)

「エンブリオ」の続編。
タイトル通り、インターセックス、つまり半陰陽、を取り扱ってマス。
男でもなければ、女でもなく、女でありながら、男でもある。
そんな、インターセックスに関する問題に加えて、性差医療や医療過誤、そしてそもそも医療とは何かについて、サスペンス仕立てで読みやすくなってマス。
ワタクシの基本である法学には、最終的に白か黒かをはっきりさせなければならない暗黙の了解がありますが、人間自体にはそんなもの存在しない。
白っぽい黒や、黒っぽい白、灰色も色々あるんだよ、と思い知らされた一品。
最後の方、もう少し掘り下げてもよかったのでは?とも感じられましたが、それでもかなりオススメ。



後は相変わらず、ミステリーをしこたま読んでいマスが、それはまたの機会に~[手(パー)]
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<書籍案内>世界は調和を求めているか [メグリカワ書房]

はいはい。




突然現れては、オススメ本をふらりと紹介していくメグリカワ書房。

本日も臨時開店でゴザイマス





それは、高校生の頃。
校則が比較的ゆるい学校(逆に言うと勉強だけしていればよかった)に通っていたワタクシは、日々悶々としていました。

別に欲求不満だったわけではなくてね。

自分の居場所があまりにも生温くて。
皆の波長にあわせたとしたら、これ以上ないくらいの心地よい場所だったのだろう。
でも、明らかに自分はカノジョ達には染まれないし、染まろうとも思わない。

何かがジワジワと『模範的な学生のカテゴリー』におさめようと、『自分』を侵食している気がして。

ワタクシは知らず知らずの内に、…いや、きっと意図的だな、はみ出していました。

社会と、公的な自分と、私的な自分と上手く折り合いのつけられない高校生でした。
その頃のワタクシに渡してあげたい本をご紹介致しマス。



著: 伊藤 計劃

『ハーモニー』



(ハヤカワ文庫JA)


ヴィヴァンでやたらと『虐殺器官』の装丁を見かけていたワタクシとしては、どちらかといえばこちらの方が手に取りやすかったのでw

(ちなみにコレ↓が『虐殺器官』の装丁。夢に出そうデス)




『みんな』が『みんな』を互いに思いやる、未来都市。

そんな、『ユートピア』になったのは、『大災禍』という甚だ暴力的な混乱が起きた後のこと。
野獣化してしまった人間をもう一度、『社会性』を持った文明的で理性的な『人間』とする為だった。
そして、一番尊い『生命』を守る為、ある一定の年齢になると『WatchMe』という身体を常に監視する機械を入れるのだ。
身体を害する物は全て悪徳となり、その結果、均一的な『調和』の取れた世界が構築されていた。


優しさだらけの世界に疑問をもった少女、御冷ミァハ。
そして、そんな彼女のカリスマ的魅力に引き寄せられる霧慧トァン、零下堂キァン。
息苦しい社会にささやかな抵抗をする為、三人は、ミァハの造った薬で自死を試みるがミァハ以外は失敗する。
その後、キァンは『世界』に忠実な『人間』となり、トァンはWHO螺旋監察事務局の上級監察官となりつつも小さな反抗の生活を送っている。

ある日、トァンが職務上犯した罪により日本に戻ることとなったが、一緒に食事を取っていたキァンが謎の言葉を残して、トァンの目の前で自死する。

世界中に同時に多数の自殺者。
キァンはその一人だった。
トァンは、真相を求め、ミァハの影を追いかけていく。。。


SFなだけに、世界を理解するまでが少々時間かかりますが。
モラトリアム長めなワタクシたちの世代には、共感する部分が多いはず。

『わたし』は『わたし』で、イコール『わたしのもの』。
でも、それが『社会のもの』となってしまったら。
選択肢は与えられず、全て自明の理でコトが進んでいったら。
『わたし』は必要なのか。

ちょっと、考えさせられる小説でした。
『虐殺器官』が対らしいので、手にとって見たいと思いマス。



たまには、未来的なお品もご紹介するメグリカワ書房。
またのご来店をお待ちしてオリマス。

<書籍案内>乙女と純潔 [メグリカワ書房]

はいはい。




突然現れては、オススメ本をふらりと紹介していくメグリカワ書房。

本日も臨時開店でゴザイマス





今では少ないデスが、女子校というのは、他者にとってみればロマンチシズムあふれるものなのでしょうか。

実際に通っていた身からすれば、あれほど本性ムキダシな場所はないんデスがね(苦笑)
女はね。ホントは怖いんよΨ(ФдФ)Ψ


…それとも、昔の女学生は気品があって清楚だったのかしら?
そんな疑問を抱きつつ、今回ご紹介するのはこちらのお品



著: 吉屋 信子

『花物語』



出版社: 国書刊行会

ワタクシが初めて買ったのは、単行本のこちら↑

人殺しが出来そうなくらい分厚い上・中・下の三巻w

昨年、文庫版も出ました。



出版社:河出書房新社

表紙が変わると、イメージも一新デスな。



ここで語られるのは、大概が母や姉など、身近な『女性』の存在を欠いている少女が、同じように何かしらの孤独や闇を抱えた女性や少女と出会い、別れていく物語デス。
元々が少女小説(とはいえ大正、昭和初期の)なので、内容的には他愛のないものが多いデスが。

やはり、文体がいいのでしょう!

本文にも良く出てきますが、『あはれ』。
哀れや憐れではなく、古文でいう『あはれ』。

どちらかといえば、現代文よりも古文に近いのでしょう。
文の係りがどこに行っているのか解り難いところも多々ありますが、これもまた叙情的な内容にひどくマッチしている訳デス。



砂糖菓子のように口に含めば、ほろほろと崩れゆく儚さと甘やかさを。
深く考えず、寝る前の一時にでもどうぞ。


たまには、エスなお品もご紹介するメグリカワ書房。
またのご来店をお待ちしてオリマス。

<書籍案内>与える、失う、奪う、、、ものは? [メグリカワ書房]

はいはい。




突然現れては、オススメ本をふらりと紹介していくメグリカワ書房。

本日も臨時開店でゴザイマス





失恋をした後で。

もう恋なんてしないなんてー
…言うよ絶対(笑)


自分が情けなくて、人間関係の難しさに傷ついて。

ありきたりの『幸せ』が、自分には手に入らない…

そんな絶望から、愛を求めるが故に孤独に逃げ込むコトも。



というコトで、今回ご紹介するのはこちらのお品



著: 西 炯子

『娚(おとこ)の一生』1~3巻(完結)

出版社: 小学館 フラワーコミックス





染色をしている祖母の家で長期休暇をとっていた主人公つぐみ。

彼女は三十代半ばで大手企業の課長というエリートコースを歩んでいるが、人生的にはなんとなく物足りない。

恋愛も、不倫関係に疲れ果て、もう恋はしなくていいと考えている。

突然、祖母が亡くなり、通夜だ葬式だと慌ただしくしている中、海江田と名乗る壮年男が祖母の家の離れの鍵を手に現れる。

いわく、祖母から預かっていたとのことだが。

一体、海江田は祖母の『何』だったのか。。。




誰かと喜びを分けあったり、苦しみを乗り越えたり。

一人よりも二人がいい。

そんな、当たり前ともいえる『誰かと生きる幸せ』を、この作品はしみじみと感じさせてくれマス。


たまには、純愛なお品もご紹介するメグリカワ書房。
またのご来店をお待ちしてオリマス。

<書籍案内>意外と身近にあるかもよ [メグリカワ書房]

はいはい。




突然現れては、オススメ本をふらりと紹介していくメグリカワ書房。

本日も臨時開店でゴザイマス





学生時代、一人暮らしをしていた時のハナシデス。

ワタクシは二度住まいを変えているのデスが。

最初は新築アパート。
フローリング10畳程にバス·トイレ別、キッチンは広々、ロフト付きの部屋。

それで4万5千円くらいでしたから、かなりの好物件デス。


しかし、住んでからわかったコトデスが、ワタクシ高所恐怖症の為、ロフトでは寝れず、物置と化してました…

しかも、仙台市内でも北の方だったので、雪が酷く、外階段で見事に蒲田行進曲並みの階段落ち(涙)


意外なトコロに落とし穴ってあるもんデスねー

というコトで、今回ご紹介するのはこちらのお品




ヘンな間取り研究会 著 
出版社 イースト·プレス

『ヘンな間取り』




その続編。

『ヘンな間取り 大家さんもびっくり編』





まぁ、ワタクシの失敗は間取りにあった訳ではないデスけども。

この本に載っている物件は奇々怪々。


玄関から先は壁に阻まれ進めなかったり。

何処へ続くのかわからない階段があったり。

奥行が狭すぎる収納スペースが異常に多かったり。

浴槽より便器の方が大きかったり。

果ては、宙に浮いている部屋だったり。



取りあえず、住みたくない部屋が大集合デス。

恐らく、間取図面を作成する時のミスだったりするんでしょうねぇ。

あとは要らないサービス精神とか(爆)


日常に平凡を感じている方は是非、これらの部屋をオススメしマス。





たまには、刺激的なお品もご紹介するメグリカワ書房。
またのご来店をお待ちしてオリマス。

<書籍案内>憑きますか?憑かれますか?(加筆修正) [メグリカワ書房]

はいはい。




突然現れては、オススメ本をふらりと紹介していくメグリカワ書房。

本日も臨時開店でゴザイマス





またまた学生時代のハナシデスが。

法学部に通いながらも、一番興味があって且つ心に残っているのは文化人類学でした。
てか、そもそも文化や民俗学とか好きなんデスよねぇ。

どういう心理状態から文化や風習が生まれるのか…
フィールドワークとかやってみたかったなぁ。

ちなみに、先程までワタクシが読んでいたのは釋迢空『死者の書』だったりー


今でも通えるモノなら学校に通って、学びたいデス。


というコトで、今回ご紹介するのはこちらのお品



著: 三津田 信三

『厭魅(まじもの)の如き憑くもの』

出版社: 原書房(単行本版)、講談社文庫




ちなみに文庫版だとこんな絵面。




前回に引き続き、装丁がいいデスな。

不気味エロスな感じが凄くいい(←変態に非ず)



<あらすじ>

因習と俗信で埋め尽くされた神々櫛村(かがくしむら)。
ここには憑き物筋でありながら巫女と憑座(よりまし)の役割をもつ谺呀治(かがち)家と、非憑き物筋の神櫛家が対立していた。
ここで山神様として至るところでまつられているのが「カカシ様」であるが、同時に最も恐れられている厭魅(まじもの)も同じ姿をしているという。
戦争も終わった昭和のある年、この山村で不可解な連続殺人事件が発生する。
殺された人はみな、「カカシ様」の様に蓑笠の衣装をつけ、口に異物を押し込まれていた…



民俗学にホラーをたして推理小説をかけるとこんな感じになりますよ、ってのの見本。


意外と最近このテイストの小説は多いんデスが、ここまで精密に構築している作家はいないなー。

大概は単なる蘊蓄に自説を入れてみたりね、そんなもんなんデスよ。


でも、この方はちゃんと、話の中でしっかり『ムラの構造』を創りあげている。

そのコトにただただ感嘆!

勿論、しっかり背筋は寒くナリマスのでご安心を(闇笑)





たまには、怪奇なお品もご紹介するメグリカワ書房。
またのご来店をお待ちしてオリマス。

<書籍案内>未必の故意と密室の恋 [メグリカワ書房]

はいはい。




突然現れては、オススメ本をふらりと紹介していくメグリカワ書房。

本日も臨時開店でゴザイマス





学生時代。

家庭の事情で、高校卒業二ヶ月前まで無事大学にいけるかどうか怪しかったんデスが(この理由についてはまた別の機会に)、結局ワタクシは『大学の普通科』である法学部に進学した訳デス。
本当に勉強したかったものでもないので、あまり力を入れて学んだ記憶はないデスが、一つだけ強烈に覚えている言葉が。


『未必の故意』

⇒犯罪事実の発生を積極的には意図しないが、自分の行為からそのような事実が発生するかもしれないと思いながら、あえて実行する場合の心理状態(大辞泉)



語呂がねぇ。
何となく、『密室の恋』に似ててねぇ(笑)

途端に何か淫靡な感じになるでしょ?


語感て、不思議なモノデス。


というコトで、今回ご紹介するのはこちらのお品



著: 嶽本 野ばら

『シシリエンヌ』

出版社: 新潮社




ちなみに文庫版だとこんな絵面。




単行本の方が、デザインは好きデスね。

小説のイメージがやっぱり赤だからかしら。



『僕』と、僕の従姉妹の『貴方』。


はっきり言って、閉ざされた空間で、二人がセックスしているだけの小説とも言えマスが。


生地の質感、香りに目を向けた表現をしているからか、いやらしくはない。

少なくとも欲情を誘うものではないな。


深夜の美容室で。
謎の舘で。

『僕』と『貴方』はひたすら求め合う。

『僕』にとって『貴方』はファム・ファタール(Femme fatale、「運命の女」)だったんデショーなぁ。

だから、決して手に入れられないことがわかっているのに、それでも望んでしまうんだろうね。





ところで。

先程、『いやらしくはない』と言いましたが。

この小説は、官能的ではアリマス。

では、欲情させる為の小説、つまり『官能小説』と、『官能的な小説』では何が異なるのか。

つまるところ、普遍的かどうかかと思われマス。

定型であるか、多少逸脱していても『予想された』マイノリティか。

どちらかデス。


では、この小説の場合は、どちらでもない。

それは、『正常』に対するアンチテーゼデス。

従って、人によっては、内容に嫌悪感または嘔吐感を抱くかもしれません。

でも、これが人間の人間たる由縁だとワタクシは思っていマス。

多分、合理性を求めるカツマーには時間の無駄にしかならないかもしれん(笑)


でも、そもそも、生き方に意味なんて求めちゃいかんのだよ。

意味の無いところにこそ、真実は潜んでいるのだから。





たまには、エロスなお品もご紹介するメグリカワ書房。
またのご来店をお待ちしてオリマス。

めちゃめちゃ気になる [メグリカワ書房]

本日は店主に代わりワタクシがめっちゃ気になる本をご紹介。



ワタクシは電子書店パピレスのメルマガ会員なのデスが。


先程きていたメルマガからいつものようにポイントをゲットすると下に気になる文字が。

『爆乳戦隊!パイレンジャー』



タイトルからしてヤバいデス。

あらすじー

『現役女子校生でアイドルの紅葉は、実はパイレンジャーのリーダー、パイレッド。今日も豊かな胸の仲間とともにパイレンジャーに変身、街で暴れていたユニコングを倒す。敵の親分クイーン・アムレスが立てた次の作戦は“おっぱい”のエネルギーである<パイエナジー>をセンサーで感知し、変身前のパイレンジャーを1人ずつ倒すというもの。しかし、パイレンジャーと間違えられたリカという女性が犠牲に……。果たしてパイレンジャーは、リカを救い、地球を守ることができるのか?!』
(以上電子書店パピレスからの引用)

だそうデス(笑)

すんごいグダグダな雰囲気がプンプンするのはワタクシだけデショーか!?



気になる方は是非ご覧あれ。

そしてワタクシに感想を教えてクダサイ(爆)

うってつけの日、だったのだろうか。 [メグリカワ書房]

サリンジャーが亡くなった。

ワタクシとしても、高校時代に少なからず影響を受けた作家なので、Yahooニュースでその記事を確認したとき、ちょっと切なくなった。



少年時代の脆さや怒り、ゆらぎを描かせたら、一番の作家だった。

中でも『ナイン・ストーリーズ』は傑作だと思う。



一度しかない思春期には、是非読んでいただきたいなぁ。
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